第49回「ごはん・お米とわたし」作文・図画コンクール作品集
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どうしたら壱岐島産の米作りが継承されていくか提案がされており、壱岐島産のお米の継承を強く願っているのだと感じました。また「おにぎり」が次第に家族との思い出が詰まった「特別なおにぎり」になっていく様子が伝わりました。新たな伝統となった「おばあちゃんの幸せおにぎり」と壱岐島産のお米を繋いでいってほしいです。しかし、今年の夏、今から新米ができる時期に悲しいことがあった。私におにぎりを作ってくれた祖母が天国に旅立ったのである。突然の出来事に家族みんなで泣いた。おにぎりを食べる度に祖母のことを思い出す。もう祖母のおにぎりが食べられないと思うと悲しみが倍増し、涙が溢れてくる。そんな悲しむ私たち姉妹を思い、本当は一番悲しいはずの祖父がおにぎりを作ってくれた。形が不格好で、味は少し違っていたが、祖母や祖父の思いが詰まった愛情いっぱい、幸せいっぱいのおにぎりだ。ある時、一番下の妹が食べていてふと「あー。おいしい。おばあちゃん思い出して幸せになる。」と笑顔いっぱいにいったので、それから我が家では、「おばあちゃんの幸せおにぎり」と名付けた。名前が付いた我が家の新しい伝統おにぎりだ。そして今、毎朝行っていることがある。それは、妹たちと一緒におにぎりを作り、祖母のお仏壇へお供えすることである。「おばあちゃん持ってきたよ。おばあちゃんの幸せのおにぎり!いっぱい食べてね。」と言ってお供えをする。祖母もきっと喜んでいると思う。同時に壱岐島産のお米を引き継ぎ守っていくこともお仏壇の前で誓っている。明日もまた、祖母へ幸せおにぎりをつくろう。■講評9

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