第49回「ごはん・お米とわたし」作文・図画コンクール作品集
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長崎市立高尾小学校校長 原口徹弥「ごはん・お米とわたし」作文・図画コンクールは、今回で四十九回目の開催となる伝統あるコンクールです。今年も県内の二百十二の小・中学校から千四百四十点の力作が寄せられました。応募された皆さんと指導された先生や保護者の皆様に感謝いたします。さて、「ごはん・お米とわたし」作文・図画コンクールの募集要項にありますとおり、「毎日のごはんでおいしかったことや家族とのコミュニケーション、お米・ごはん食に関しての思い出や考えたことなどを素直な気持ちで自由に表現すること」という課題を踏まえて次のような基準で審査を行いました。〇子供らしい発想や構図の工夫、伸び伸びした明るく楽しい表現がされている作品。〇テーマに沿ったアイデアを、発達段階に即して丁寧に表現している作品。審査会では、四名の審査員が、全ての作品を見て協議の上で入賞・入選二十一作品を選びました。各賞についての講評は作品ごとに載せていますのでご覧ください。部ごとの全体講評は次のとおりです。Ⅰ部(小学校一~三年生)小学校低学年では、発達段階から自分の体験をもとに表現する傾向にあります。今回も、自分を中心にごはんやおにぎりをおいしそうに食べている様子が多く描かれていました。その中で、おにぎりやオムライスなどを食べている表情が豊かに表現されている作品、作品から読み取れる背景や工夫がはっきりと伝わってくる作品を選んでいます。Ⅱ部(小学校四~六年生)小学校高学年は、ご飯を食べる様子だけでなく、田植えや稲刈り、合鴨農法など、お米と関係する様々なテーマで表現する作品が見られました。高学年になると、細かな描写力や表現力も向上してきます。確かな描写力とともに、豊かな発想で個性を感じさせるもの、丁寧でかつ力強く表現されている作品を選んでいます。Ⅲ部(中学校一~三年生)今年度、中学生の応募が少なく、入選作品を選ぶのに難航しました。そんな中、応募していただいた作品の中には、おにぎりに巻いてある海苔がまるで写真のように表現されているものがありました。受験勉強で忙しい中、応募いただいた生徒の皆さんに感謝したいです。小学生では表現できない、正確なデッサンで根気強く仕上げられている作品を選んでいます。今年、全国の商店からお米が売り切れてしまうという「令和の米騒動」が起こりました。家にお米がないと困るし不安です。それは、お米は私たち日本人にとってなくてはならない主食だからです。今回、「ごはん・お米とわたし」作文・図画コンクールに応募された子供たちの作品をたくさん審査する中で、子供たちの豊かな表現に感動するとともに、お米の重要性について改めて考えました。今後もこのコンクールの取組がお米の消費拡大と子供たちの心豊かな成長につながることを願っています。21図画部門審査総評

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