長崎県米消費拡大推進協議会会長賞「僕を支えるご飯」

「僕を支えるご飯」

佐世保市立江上小学校 六年

 小嶺 理大

 僕はご飯に支えられながら生きている。嫌なことがあった時、悲しい時、苦しい時、怒られた時・・・僕は必ずご飯を食べる。そうすることでお腹の底から元気が湧いてきて、どんなことも乗り越えられるような気持ちになる。

僕が毎日、おいしくご飯をいただくことができるのは、たくさんの「米」に関わる方々の努力があってこそだ。お米を作って下さる農家の方々はもちろん、精米や販売に携わってくださる方々、美味しくご飯を炊いてくれる家族や給食のおばさん等々・・・。だから僕はご飯をいただく時、いろいろな方向に向かって感謝と敬意の念を込め、「いただきます」と唱えるようにしている。

去年、体験学習の一環で「代かき、田植え、稲刈り」と米づくりの一通りの流れを経験させてもらった。僕が経験したのは米作りのほんの一部の作業だが、その際、足腰の痛みと共に「あぁ、お米を作るのはこんなにも大変なのか」と実体験を通して知った。この経験から、僕の心はさらに感謝の気持ちでいっぱいになった。それ以降、僕は以前にも増して一粒一粒を噛みしめながら、ご飯を味わっていただくようになった。

美味しいご飯といえば、学校の給食を忘れてはいけない。以前、僕はクラスメートから「ごはんくん」と呼ばれていた。給食でお皿いっぱいのご飯を毎回一粒も残さず完食しているからだ。その食べっぷりに僕はクラスメートから「僕=ごはん」と認識された。食いしん坊のようで普通は嫌がるのかもしれないが、僕はむしろ誇らしい。僕がおいしそうにご飯を頬張る姿を見て、みんなも「ご飯好き」になってくれたら嬉しいからだ。

ご飯と言えば、おむすびも欠かせない。一口食べると、「さぁ、頑張るぞ!」と前向きな気持ちになれる。おむすびは、まさに僕の力めしだ。塾へ行くのが嫌な時、僕は一口、おむすびを頬張る。すると「がんばろう!」とやる気スイッチがオンに切り替わる。大好きなご飯がもたらす素晴らしい魔法の効果の一つだ。僕はこれからもこうしてご飯の力に助けられてゆくことだろう。