入選「お米とおじいちゃん」

「お米とおじいちゃん」

佐世保市立山手小学校 5年

 松野 泰士

すい飯器からポツポツとたける音が聞こえはじめ、甘い香りにつつまれてパッと目が覚めて、ぼくの朝が始まります。いつも食べているお米は、おじいちゃんが育てているお米です。一口食べると、おじいちゃんが一つぶ一つぶ愛情をこめて育てているお米だと感じます。かめばかむほどあま味のあるお米です。たきたてのごはんをそのまま食べてもおいしいですが、ぼくのおすすめの食べ方は、半じゅくの目玉焼きをごはんにのせて食べることが、ぼくのおすすめです。

五年生になって、米作りについて勉強しました。お米を作るのには、たくさんの作業があって、すごく大変なことだとわかりました。お米を作るための農機具は、とても高価で、農家の人たちは、みんなで貸し借りをしながら助け合ってお米を作っていると知りました。おじいちゃんも農機具を貸し借りしながら助け合っています。

おじいちゃんは、約五十年くらいお米作りをしていて、さらにさかのぼると百年以上前の先祖代々から作っています。おいしいお米ができるひみつをおじいちゃんに聞いてみると、2つありました。一つ目は、愛情をこめて作っているからです。二つ目は、島原の冷たくてきれいなわき水を田んぼに引いてお米を育てているからです。お米作りの大変さを聞いてみると、

「6月に田植えをしてから、水の管理やざっ草を取ったりするのが、大変だよ。だけど、いっしょうけんめい育てたお米がしゅうかくできた時のよろこびが、一番の楽しみだね。」

と教えてくれました。六月に田植えをして、青々とした葉からいなほが顔を出し、すくすくと実をつけ、そして秋には、ピカピカした黄金色のいなほが頭をたれるころ、待ちに待ったしゅうかくのよろこびを味わうことができます。

去年、初めていねかりをお手伝いして、お米作りがこんなに大変だと少しだけわかった気がしました。それから、ごはんを食べる時は、一つぶ一つぶ大切に残さず、食べるように心がけています。これからも、田植えやいねかりなどぼくに出来ることをお手伝いをしていきたいと思います。大人になったら、ぼくもお米作りをしてみたいです。そして、おじいちゃんの思いがつまっているお米を感しゃの気持ちをもって味わって食べたいと思います。今日も、たきたてのごはんの甘い香りがぼくに朝を知らせてくれます。