入選「お米を捨てないために」

「お米を捨てないために」

島原市立第二中学校 2年

 草村 夏月

僕は、小さい頃からお米が大好きで、一日に約二合ほどお米を食べます。ご飯は残さず食べるように育てられてきたので、できるだけ残さないようにしているつもりですが、テレビなどで食料廃棄率の高さに驚いたので今回調べてみることにしました。

世界では年間約十三億トンの食料が捨てられていて、そのうち日本の廃棄量は約六十二万トンあり、国民一人あたり毎日お茶わん一杯分の食料を一人一人が捨てている計算になるそうです。世界の人口七十億人のうち約八億人が空腹で苦しんでいるというのに、こんなにも食べ物が捨てられているということに驚きました。

日本で大量の廃棄米が出る原因は大きく三つに分けられます。

1つ目は時短です。お米を洗う、水につけて時間を置く、炊く、蒸らすなど慣れたら何ともない時間でも面倒くさいと思い、簡単に食べられるパンや麺類を食べる、特に若い年齢の人に多いと言います。

2つ目は、ダイエットで「米=太る」という考えの人が多くなったせいです。お米を食べないダイエットは必要な筋肉や容量を低下させるため、一時的にはやせても体調を崩すことがあるようですが、「米=糖質=太る」という間違った考えがなかなか消えず、お米の消費量減少に繋がっているそうです。

3つ目は、飲食店でのライス残しです。最近では、レストランでライスだけを残したりすし屋ではネタだけを食べてシャリを残す人が増えていると言います。これも前に書いた糖質制限ブームが影響しているそうです。

この他にも、あるスーパーでは精米してから一ヶ月たったものは棚から下ろして捨てたり、お弁当やおにぎりを作る会社では、1キロだけのお米が必要でも機械を一回動かすと自動的に十キロのお米が炊けてしまうため、残り九キロのお米は捨てているということもあるそうです。このように色々なことが重なってたくさんの廃棄物が出てしまっていることが分かりました。

この廃棄米を少しでも減らすために、できる対策も調べてみました。

一つ目は、フードバンクに寄付することです。フードバンクとはパッケージが破れて、中身に何も問題がない商品を生活が苦しい人達に配る活動のことです。長崎でも何個か、フードバンク活動をしている団体があるそうです。

二つ目は、プラスチックや紙に再生する形です。災害用で備えていて古くなったお米を紙に再生している会社もあったり、僕がよく見ているSNSでも「米ストロー」というお米でできたストローを見たことがあり、驚きました。

三つ目は、飲食店でのライス残し対策で、ご飯を小盛りにしたら値引きするシステムや糖質を気にしている人には、白米ではなく雑穀米に変更できるシステムを取り入れる飲食店も増えてきているそうです。

色々な会社や団体が、廃棄米を減らす努力をしていることを知れましたが、一番大切なのは僕たちがお米の大切さ、食べられることを当たり前に思わず、感謝しながら残さず食べることなのではないかと僕は考えました。

今回この作文を通して、お米の大切さを知れたのでこれからも残さず食べていきたいと思います。