JA長崎せいひ管内の西海市面高地区で今年に入り「ゆでぼし大根」づくりが最盛期を迎えています。同地区で生産する「ゆでぼし大根」は生産量日本一を誇ります。JA西海支店ゆでぼし大根部会では14戸が30㌶で栽培。今年の出荷予定数量は110トン。
原料の品種は「大栄大蔵」を使用し、一般的な品種と比べて荷崩れしにくく、きれいな飴色に仕上がるのが特徴です。一本一本が大きく育つため、量が取れ、加工もしやすく作業効率の向上につながっています。
市場出荷や九州・関西圏のバイヤーを通じた取引などが中心で国内の市場はほぼ独占状態。
今年産は、新型コロナウイルス感染拡大で、量販店や学校給食などの需要減少の影響を受ける一方で、生協などの宅配需要や惣菜需要が増加しているそうです。
販売量の減少に伴う経営リスクや生産者自身の感染リスクを抱えた中で、生活様式の変化に伴う新たな需要に期待し、販売拡大対策に部会一丸で取り組んでいます。
農業者の高齢化が進む中、同部会は半数以上の農家に後継者がいます。市場などで確立されたブランドと伝統が礎となり、産地の維持拡大につながっています。部会に活気があることに加え、幅広い年代でコミュニケーションがとれていることから、自主的な取り組みが部会全体に広がり、統一した品質管理を可能としているそうです。
海に面したやぐらの上での作業は同地区の冬の風物詩にもなっており、生産者らは専用靴の着用や毛髪の混入防止のための着帽の他にも、部会全体で自主的な衛生管理にも取り組んでいます。