JA島原雲仙南西部アスパラガス部会が出荷する夏芽のアスパラガスが出荷のピークを迎えています。
高齢化などの理由で栽培面積が減少傾向にある中、IターンやUターンで新規就農する若者や、スマート農業を取り入れ安定的な生産を目指す農家もいるなど明るい情報も多いです。
南島原市口之津町小利の園田直也さんは同市や(株)セラク、同JAなどで構成する南島原市スマート農業研究会の一員です。実証面積28.6㌃のうち、11.8㌃を園田さんが担います。アスパラガスの生産で重要とされる温度管理や日照量、水管理などを可視化し、安定的な生産の実現とともに、収穫や出荷にかかる労力を低減した生産体系の確立を目指しています。
園田さんは、「スマートフォンを通して確認できるため、見回りの手間などを省力化できる。ハウス内の様子を一覧でき、把握しやすい」と話しています。
現在、同部会内でスマート農業を取り入れているのは園田さん1人。園田さんを指導する同JAの宇野栄司営農指導員は、「高齢化や人口減少に伴い、農業従事者が減少してきている。新規就農者が安心して栽培、経営ができるよう、スマート農業についても実証を進めたい。生産体系を構築し、農家に普及できればと考える」と話しました。
同部会は、宮崎陽一部会長ら61人で構成。南島原市、雲仙市内のハウス約9.5㌶で栽培しています。6月1日から10月いっぱいまで出荷する夏芽は、レギュラー品で97㌧、ミニアスパラガスで6.3㌧の出荷を見込んでいます。宇野指導員は、「今後は、かん水に力を入れる事や、ハウス内の気温を下げる効果がある寒冷紗等を使い、下温対策を徹底してほしい」と呼びかけています。