【JAながさき県央 】 世界初の製茶法 高機能発酵茶の製造が順調です

生産者や県担当者、JA職員らが1釜ずつ調整して製造した

東彼杵郡東彼杵町三根郷のJAながさき県央東彼杵製茶工場で6月13日から、世界初の製茶法で作る高機能発酵茶の製造がスタートし、順調に進んでいます。

同工場での高機能発酵茶の大量生産は初めて。製造する「ながさき高機能茶有限責任事業組合(LLP)」に所属する生産者の約8割が同JA管内の生産者で、2017年度、同JAは需要の高まりを受け製造ラインを増やし、能力を約2倍に増強。今年度は、同工場での製造がメーンで、製品ベースで8トン、全体では17トン(前年約12トン増)を製造する計画です。
16年度、衣料品や健康食品などを取り扱う県外会社と新たな取引が始まり、高機能発酵茶は、販売開始の16年11月から約5ヵ月で完売。評判が良く、新規取引先から要望が上がったことから増産に結び付きました。同JAは、生産者の所得向上を支援しようと、東彼杵町より一部助成を受け、高機能発酵茶製造用に製茶機械の増設を行いました。
高機能発酵茶は、茶葉とびわ葉を混合発酵する製法でつくるもの。二番茶や三番茶の価格低迷で、長崎県の茶業活性化を目指し、同県、長崎県立大学シーボルト校、長崎大学、九州大学が研究開発、特許を取得しました。2009年からLLPが所属する生産者の茶工場で、三番茶と長崎市三和町と同市茂木地区のビワの葉で製造。「ワンダーリーフ」として県内を中心に販売してきました。
今年度は増産に伴い二番茶を使用。同日は、東彼杵郡東彼杵町の生産者、県担当者、取引業者、JA職員ら約20人が参加し、稼働式を行った後、荒茶約240キロを初製造しました。
大場和義組合長は「素晴らしい商品づくりをして、茶業を盛り上げよう。二番茶の価格低迷を挽回できるよう取り組み、将来的には更に増産していきたい」と意気込みました。

写真説明=生産者や県担当者、JA職員らが1釜ずつ調整して製造した