研修事業で『夢のある農家の実現』

JA壱岐市は4月上旬、郷ノ浦町の本所大会議室で2020年度新規就農者研修事業の研修修了式並びに21年度新規就農者研修事業の開講式を行いました。

本事業は、農業を職業として志す人を対象に、就農に向けて基礎となる作物の栽培技術や経営管理のノウハウについて研修を行い、就農後の経営安定に向けた支援を図る制度で、03年から始まり、これまでに43人の研修生を輩出しています。

20年度はイチゴ農家を志す2人が、専業農家の元で研修に励みました。

研修を終えた郷ノ浦町の松嶋優子さんは「研修で学んだ事を生かし、まずは基盤となる苗づくりを頑張ります。子供が3人いますが、イチゴが大好きなので、『おいしい』と言ってもらえるイチゴ農家になりたいです。今後6次産業化も視野に入れて取り組んでいきます」と決意を述べました。

石田町の山川大助さんは「受け入れ農家の皆様の献身的な指導により、多くの事を経験し学ぶことができました。3月中旬には自分のハウスも完成し、期待感と共にプレッシャーもありますが、学んだ事を生かし生産管理に努めていきます」と熱く思いを語りました。

その後、行われた21年度開講式では、東京都からIターンしアスパラガス農家を目指す北嶋健一さんが紹介され1年間の研修へのスタートを切りました。

同JAの川﨑裕司組合長は「研修を終えた二人は、一つの過程を終了したわけですが、受入農家や地域の農業者への感謝を忘れず夢に向かって邁進していただきたい。北嶋さんには縁あって壱岐を選び就農いただけることを嬉しく思う。現在、壱岐市全体で10年後販売高100億円を目指す『夢のある農業の実現』に向けた農業戦略を策定している。今後の活躍を経て、I・Uターン者の増加につながるきっかけが生まれることを期待している」と激励。