祭りで「ユウコウ」PR 地域農業の活性化へ

JA長崎せいひ外海地区ゆうこう振興会は、長崎県の特定の地域で自生する柑橘「ユウコウ」を活用し、地域の農業活性化につなげようと力を入れています。

12月には長崎市にある道の駅夕陽が丘そとめで「ゆうこう祭り」を開きました。「ユウコウ」を使った加工品の販売や来場者へのドリンクの試飲などを行い、「ユウコウ」の歴史や味を多くの来場者にPRしました。

「ユウコウ」はユズやカボスと同じ香酸柑橘類の一つで、長崎市の外海地区や土井首地区などの限られた地域に100本ほど自生樹が確認されています。10月から「グリーンゆうこう」として出荷され、12月には最盛期を迎えます。果肉はやわらかく、甘味のあるまろやかな酸味が特徴で、料理や酒のアクセントとして非常によく合う果実です。2008年10月には、伝統的な食文化を守る活動をおこなっているスローフード協会国際本部(イタリア)により、食の世界遺産「味の箱舟」に認定されました。

祭りでは同振興会の帯山安敏会長が「来年もまた来たいと言ってもらえるような祭りにしたい」とあいさつ。販売や試飲のほか、果実のプレゼントも行いました。そのほかにもクリスマスの飾りを施したユウコウの木の展示や、顔出しパネルが設置され、賑わいました。

来場者は、「プレゼントで一つ貰ったが、他の人へも味を知ってほしくて買った。ドリンクを作って振舞いたい」と話しました。