島原雲仙 口加選果場で農大生が研修

長崎県立農業大学校の野菜学科2年生15人が7月下旬、JA島原雲仙南部基幹営農センター管内の口加選果場を訪れ、同センターの宇野栄司指導員が案内のもと、アスパラガス栽培の取り組みや選果作業の流れなどを学びました。

同校は農業後継者の育成、農村地域の指導者の養成教育の一環として実施。農業技術の修得はもちろん、人間性、社会性を習得し地域農業の担い手や農村地域の指導者の育成を目的としています。

JA島原雲仙南西部アスパラガス部会は、現在部会員61人が9.31㌶で栽培。栽培を始めた当初は、栽培技術もできていなかったため手探りの状態でしたが、25年かけて屋根掛け栽培を基本とする現在の栽培体系が出来上がりました。

近年、夏の猛暑のためハウス内温度を下げるため、寒冷紗被覆などのほかに、有機質肥料の施用、現地検討会開催、若手栽培者の勉強会、スマート農業への取組みなどを行っています。

農大生から、「今一番大変な作業は」と聞かれた宇野指導員は、「一番は収穫。アスパラガスは毎日萌芽するので、毎日収穫しないと製品として出荷できない。毎日ほ場に出向くことで、病害虫の早期発見・株の状態を確認することが管理につながる」と話しました。

野菜学科長の村子晟琉さんの実家は、島原市有明町でイチゴ農家。今回の校外学習について、「選果作業が印象に残った。年々高齢化が進んでいるが、自分たちが若い力で農業を盛り上げていきたい」と話しました。